研修報告_無料公開セミナー「長い目で見た発達支援~二次障がいを防ぎ、特性を活かす道~」の研修を受講しました。

こんにちは。クローバーキッズ学芸大学です。

 

今回も研修報告をさせて頂きます。

11月16日から、(一財)発達支援研究所と株式会社クラ ・ゼミ こどもサポート教室「きらり」との共同企画で、「長い目で見た発達支援~二次障がいを防ぎ、特性を活かす道~」の無料研修がオンライン(You Tube)であり、学芸大学スタッフが1人受講しました。

参考:無料公開セミナー「長い目で見た発達支援~二次障がいを防ぎ、特性を活かす道~」のご案内

 

今回の研修の概要と学びについてご報告します。

 

①今回の研修の概要

子ども達の支援において「短期的な視点」と「長期的な視点」に分けて考える大切さを教えて頂きました。

・短期的な視点の具体例として、「言葉が出てこない子どもに対して、どのような関りを通して、言葉が出るように支援すればいいのか?」と考えることや、「じっとしていられない子どもに対して、どのような関わりをしたら、集中してじっと座っていられるように支援すればいいのか?」などがあるそうです。

長期的な視点とは、「特性を生かしてこれから生きていくうえで、どんな工夫が必要なのか?考えていくような視点」だと教えてくれました。

研修では以下の話しを具体例で話してくれました。

例え話_LD(学習障害)で書字障害等があり文字がうまく書けない子ども

その子どもに対して、字を書く練習をしなきゃ…。どうやって支援しよう?の視点は短期的な視点になります。

一方、大人になってみたら、手書き文字ってどこで使うの?音声入力やキーボード入力の世界に変わるかもしれない…。それなら、キーボードの使い方や音声入力の練習をすればいい。このような考え方が長期的な視点になります。

 

今後IT化が進むと、「手書きで書くこと」が特殊能力になるかもしれません。

例えば、1000年前は文字を書くときは筆で文字を書いていてそれが当たり前の時代だったのです。でも現在は鉛筆やシャーペン、そしてIT化が進みパソコンでも文書作成が出来ます。筆で文字を書く「習字」は一種の特殊能力になってしまっている部分もあり、今後手書きで文字を書くことも、「特殊能力」になる可能性(今後は学校等でもIT化が進み、パソコン等で文字入力をして勉強する可能性)もあります。

 

②研修の学びについて

普段、子どもと関わる際に、子どもの困り感などに目が行き、「こんなことで子どもが困っているから、どんな支援をすればいいのか?」と考えてしまいがちです。しかし、子どもの将来や、未来の社会・環境に想いをはせて、その困り感を直接的に解決する方法に取り組むことはもちろんのこと、代替できるものや特性に合わせて別の形で解決できるものはないかを同時に探していくなど、視野を広く持つ必要があると感じました。

 

具体的には、「書字が上手くできない子ども」に対して、その子どもが将来大人になった時、パソコンで文字を打てる可能性やITの発達から、文字が書けなくても相手に自分の想いや要求を伝えられる方法が開発される可能性があります。「書字が出来ることで『やればできた』経験はその子どもの自己肯定感を育んだり、学校等での出来た経験を通して勉強等への意欲を高めることが出来るかもしれないですし、私達も子ども達の意欲を高めるため、自己肯定感を育む為に、子ども達の出来る事を増やしていけたらと願い支援しています。しかし、「たとえ書字が苦手でも、将来別の代替手段を使える可能性もある」かもしれないと感じました。

 

様々な便利ツールを使ったり子ども達の認知特性や強みに合わせた支援を行ったりしながら、書字が出来るように、勉強が楽しいと感じられるように支援をしたいと思うと同時に、「書字が上手くできない子ども」が、文字が書けないことによる2次的な障害で、「書いて想いをうまく伝えられないため、伝える意欲が弱くなってしまったり、気持ちを伝えることを諦めてしまうこと」を出来る限り減らすために、人に気持ちを伝える楽しさや、他者と交わる喜びを感じられるように子ども達一人一人に支援したいと感じました。

 

子ども達の今と将来の笑顔のために、研修等で自己鍛錬できたらと感じています。