夏の朝、とはいえ風は涼しくて。
今の時間なら窓を開けたまま
「読書の夏」いけそうです。
推理小説がお好きなんですか?
「まあね。山登るからさ、あーキツネのカミソリってあったなーって手に取ってさ」
‥花の名前なんだ。これは、知りませんで。
「今は電話でも読めるんでしょう?私は詳しくないけどさ」
読めますよ。なんだったらほんとに読んでくれますよ、声で。
でもね
ページをめくる、紙の手触りや
字を目に受けるあの感じ、
もちろん本の、書室の匂いも。
読書って、読書だけで完結しないでしょ?
「そうそう!つい行っちゃうもんね」
話終わってから調べてみると
ちょうど、これから見ごろみたいね。
縁は異なもの味なもの、こういう話の
「花」開くのも、
醍醐味です。
あのN